いわゆるACに苦しむ身内を持っており、さまざまな書物を読み漁りましたが、最終的に本書に救われました。本書は、ACの人向けに書かれていますが、ACの当人は、余裕のなさからACという言葉そのものに逃げたり、他罰的な思考から家族を責めることに終始することが珍しくないことを、本書はさりげなく教えてくれています。当人へのアドバイスを読むことで家族のとりうる道も間接的に十分示されています。愛する人が苦しむのを、救ってやれない・・・そんな時ぜひ手にしてほしい一冊です。
<br />発展途上の人間は誰でもACだと思います。人間とは、家族とはという問いに答える良書です。
子供時代の私に何の責任もない。
<br />あなたは置かれた環境の中で精一杯やってきたのです。
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<br />この言葉が私を包んだ時、涙しました。
<br />私のことを分かってくれる人がここに居るのだということを喜びました。
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アダルトチルドレンで長い間、言葉には到底表現出来ないような辛さ・苦しさに悩んでおりました。
<br />自分なりに打開したくいろいろな関連本を読んできましたが、これほど初めから心にスッと響いてくる本に出会ったのは初めてでした。
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<br />この本の中では゛子供時代の喪失感゛ということで語られており、優しく子供時代を振り返ることが出来ました。
<br />著者が女性ということもあり、所々で母親のような語りとすっと手をとってリードしてくれているような流れも印象的です。
<br />また度々出会う「私達は」というフレーズにも心地よさを感じます。
<br />文体も優しく、朦朧とした頭にもスッと入ってきます。
<br />言葉に表現出来ないもどかしい気持ちもとても的確で丁寧に描写されていました。
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<br />優しく振り返るだけではなく、これからを生きていくために
<br />自分を認め、許し、健康な人間関係を築いていくためのヒントも沢山書かれています。
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<br />今辛い人も回復段階にいる人にも、そのご家族にも是非読んでみてほしいと思いました。
<br />私はまだまだ回復段階ではありますが繰り返し繰り返し読んで取り込んでいこうと思っています。
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