一読して全くの消化不良でした。
<br />もう一度時間を掛けて丹念に読み直しました。それでも、まだすっきりしません。
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<br />これほど指示代名詞が多用され、かつそれらが何を指しているのかよくわからない書は初めてです。
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<br />傲慢な語りや、ネット社会に対する偏見にもかなり抵抗がありました。
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<br />ただ、日々に忙殺されて考える事の無かった「存在の謎」について、自分なりに考える機会が持てたことで、読んだ価値はありました。
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<br />考えたからと言って、分かったわけでもなく、社会的に付加価値を生んだわけでもないのですが。。。
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<br />処世術や人生訓の本ではありません。
<br />お読みになる方、お読みになる年齢・タイミングなどで、評価が大きく分かれるのではないでしょうか。
この著者の本は、以前読もうとして途中でやめたことがあった。それはいかにも哲学者ふうで読みにくかったのだ。今回の本は、それとはまったく違う。こんなふうに平易に語られていて、はるかに遠い果てまで思索の旅に連れて行ってくれる本に出会ったのは初めてだ。語りをまとめたものが大流行だが、ベストセラーになっているものも、お手軽なだけで読んで損したと思うことが多い。しかしこれは全然違う。読み終わって、きっと誰もがまちがいなく感動する。爆笑するところもあるけれど、涙が出そうになるところもある。たぶんこれから何度も何度も読み返すことになるだろう。
「考えるヒント」以来、久しぶりの池田さんの本を読ませていただきました。今回は、池田さんが講師として企画された「人生を考える」という講義の内容をまとめたものですから、読んでいてとっても解りやすかったですね。易しい感覚です。数日間、通勤電車の行きかえりで読んでいましたが、その間、人生のこと、魂のこと、存在の不思議、宇宙など、広い広い世界に思いをはせながら、自分を取り戻すことができました。取り戻すといっても、わけの分からない、非常に不思議な存在としての私ということなのですが、宇宙や存在の神秘に触れると本当に生き返る心地がするんですね。
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<br />常識・社会・年齢・宗教・魂・存在というテーマで六回に渡って行われた講演会、行ってみたかったです。「楽しかった」とこの講義のことを語っていらっしゃいますが、のびのびと自由なこの本の「語り」を読むとその雰囲気が伝わってきます。
<br />人生を哲学的に考える、そんな時間がなかなか取れない忙しい方々へ、ぜひともお勧めしたい本です。目の前の仕事や人間関係など、ちっぽけで、細かいことに捕らわれているときにページを開くと、思いっきり、池田さんとともに宇宙空間へぶっ飛んでいけますよ。
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<br />年齢が加われば加わるほど、人生は味わい深いとおっしゃる池田さん。そのように私も人生を生き、そして、人生を味わいたいと思います。小さいとき、本当のことならどんなことでも受け入れられるし、わかるけど、本当ではないことはわからない、とすごくはっきりと考えていました。やはりその通りだったなと感じるこのごろです。年齢が加わるごとに様々なことに理解が深まってきたなと感慨深い今日この頃です。本当のことがわかりたい方へ!そして、自ら本当のことをわかるために、ぜひお読みになってみてください。
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