表紙の絵のコバルトブルーの海と白い雲,ヨットの帆がこの本の雰囲気を象徴していました(挿絵より中味の方がずっと良かったですが,ごめんなさい)。人が登場するのは,猫を連れてこの島に立ち寄るひと家族だけで,会話するのはこの猫で,ほかに登場してくる動物たちと会話するという形で,詩的な感じの海と島のお話でした。多々ある海ですが,こういう海なら海水浴したいなあ。子供の夏休みの読書用に見つけたとても素敵な一冊でした。
作者のゴールデン マクドナルドって、あの「おやすみなさいおつきさま」や「まんげつのよるまでまちなさい」や、「たいせつなこと」のマーガレット ワイズ ブラウンのペンネームだったのは、一番のびっくりでした。
<br />さすがに、コールデコット賞受賞作品、ワイスガードらしい絵が魅力的でした。また、訳が谷川俊太郎ときて・・・詩的な訳がゴールデン マクドナルドの世界を広げてくれました。
<br />ところで、マーガレット ワイズ ブラウンのペンネームがあと2つあるらしいのですが、ご存知でしたら教えてください。
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小さな島を舞台に、そこに根をはる植物、昆虫、動物、移り変わる四季の姿を、細や<br>かに詩的に描いています。<br>海の中に浮かぶ小さな島ですが、波や風を受けながら生物を育んでいるのです。<br>そこへやってきた子ネコは、島から目に見えない本当の島の姿の話を聞きます。<br>この本の最後の文---<br>“ちいさな島でいることはすばらしい。<br> 世界につながりながら じぶんの世界をもち かがやくあおい海にかこまれて。”<br>細やかな自然観察が光る、詩的な絵本です。