この人を一言で表すならナイーブに尽きるのではないか。私は連載時から必ず目を通していたが、単行本化してまとめて読みたくなり買った。読んでみて、彼の価値観着眼点は独特で、時に苦笑し時に切ない気持ちにさせられた。この人は常に沢山の何気ない事を結論づけずに深く掘り下げて長考してるんではないだろうか。ハチャメチャな内容の様で、この彼の繊細な世界観が音楽の表現へと見事昇華していると思う。またこれらの連載によって彼自身シンプルに裸になっていったのではないか。難しい事は何も書いてない。彼の人柄に触れられる貴重な一冊。
吉井和哉ほど躁と鬱の差が激しい人を見たことがない。<br>作詞で見せる妖しく,エロティックな世界と,TVやこういった著書で見せる下ネタ,ダジャレなどの下世話ぶりに,思わず笑ってしまう。ロックシンガーというと,何かもっとシリアスなイメージを感じるが,この人の俗っぽさは,そういったものとは無縁のようだ。<p>この日記も吉井和哉のハチャメチャ振りがうかがえる。明らかに使っている本人&同年代の人にしか通じないギャグ,下ネタあり,マジメなトークあり,ととにかくその2面性の激しさに笑ってしまった。でも基本的には,人情があって,すごく人間が好きな人なんだなぁと思った。
本当に最近になって吉井さんの作った曲の詩を読む機会があった。ずっと前から名前は知っていたし、曲も聴いたことがあったけど、それまでまったく興味がなかったのに気がついたらもっと読んでみたくて、この本を探して読んでいた。それまでの私の受けた印象とはまったく違っていた吉井和哉像がこの本にはありました。「人の印象」ってちょっと見方の角度が変わるだけでココまで変わるなんてと思わせてもらった。この人の文章はとてもキラキラしていて、純粋だと思う。