Planex社のFNW-3603-TXは、Linux
Readyと書いてあり、インストール方法がWebページ上で公開されていると記述がありますが、実際にPlanex社のHPを探してみても、残念ながらその設定方法の記述はないようです(2002-10-19現在)。
また、パッケージを見ると、その正式サポートはRedhat Linux7.1及び、Turbo
Linux6.0に限られており、現時点で本PCカードのVineLinux上での設定に関する記述は、HP上にもほとんどないように見受けられます。
そこで、ここでは、FNW-3603-TXのVine Linuxでの設定例について、記述していこうと思います。
調べた限り、FNW-3603-TXは、Realtek8139Cというコントローラを搭載しており、realtek_cbというドライバを使用することでこのPCカードを使用できます。
設定は次のようになります。
まず、/etc/pcmcia/add.confに以下の行を追加してください。
card "Planex FNW-3603TX CardBus DirectDock
FastEthernet"
version "CardBus", "Fast Ethernet"
manfid 0x0000, 0x024c
bind "realtek_cb"
次に/etc/sysconfig/network-script/ifcfg-eth1に以下を追加します。
X20の場合、内蔵LANに、eth0が割り当てられますので、FNW-3603-TXはeth1としました。また、以下はローカルアドレスでの設定例となります。
DEVICE=eth1
IPADDR=192.168.1.100
NETMASK=255.255.255.0
BROADCAST=192.168.1.255
NETWORK=192.168.1.0
ONBOOT=yes
基本的には、上記の設定のみでカードの認識はすると思います。(うまく設定できていると/var/log/messagesに以下のようなログが残ります。)
Oct 19 11:44:43 localhost cardmgr[592]: executing:
'modprobe cb_enabler'
Oct 19 11:44:43 localhost cardmgr[592]: executing:
'modprobe realtek_cb'
Oct 19 11:44:43 localhost kernel: rtl8139.c:v1.13
1/9/2001 Donald Becker, becker@scyld.com.
Oct 19 11:44:43 localhost kernel: http://www.scyld.com/network/rtl8139.html
Oct 19 11:44:43 localhost kernel: cs: cb_config(bus
2)
Oct 19 11:44:43 localhost kernel: cs: IO port
probe 0x0100-0x04ff: clean.
Oct 19 11:44:43 localhost kernel: cs: IO port
probe 0x0a00-0x0aff: clean.
Oct 19 11:44:43 localhost kernel: cs: IO port
probe 0x0c00-0x0cff: clean.
Oct 19 11:44:43 localhost kernel: fn 0 bar
1: io 0x200-0x2ff Oct 19 11:44:43 localhost kernel: fn 0 bar
2: mem 0x60001000-0x600011ff
Oct 19 11:44:43 localhost kernel: irq 11
Oct 19 11:44:43 localhost kernel: eth1: RealTek
RTL8139B PCI/CardBus at 0x200, IRQ 11, 00:82:ca:82:80:2a.
Oct 19 11:44:43 localhost cardmgr[592]: executing:
'./network start eth1'
しかし、上記では、eth1が起動されているように見えるのですが、実際に、ifconfigするとeth1は認識されていないため、
ifup eth1
というコマンドを一度実行する必要があります。
(私の場合、用途がルータなので特に問題ないのですが、とても気持ちが悪いことは確かです。)
また、上記の方法は、kernel2.2でのみ成功しています。kernel2.4を利用した場合には、
Card Services release does not match
というメッセージがログに残り、カードを探してくれていないようでした。
なお、上記設定は、Turbo
LinuxでのFNW-3603-TXの設定例などを参考にしました。左記は、設定当時、FNW-3603-TXに関する唯一といっていいほどの貴重な情報だったのでとても役に立ちました。ありがとうございます。