ezmlmのインストール方法について記述します。
ezmlmはqmailの作者 であるD. J. Bernstein氏自身によって作られた
対qmail用のメーリングリスト管理プログラムです。
ezmlmについての詳細は
http://www.jp.qmail.org/ezmlm/
にありますのでまずはそちらをご参照ください。
(※どうやら上記はリンク切れになっているようですので、D. J. Bernstein氏のホームページへのリンクを張っておきます。2003/5/19追記)
http://cr.yp.to/ezmlm.html
ezmlm関連のソフトとして、以下のソフトをダウンロードしてください。
上記www.jp.qmail.orgからリンクが辿れます。
ezmlm
ezmlm-idx
www.jp.qmail.orgにおける情報では、2002年3月30日現在、
ezmlm-0.53.tar.gz、ezmlm-idx-0.315.tar.gzが最新と書いてありますが、
インストールした時のezmlm-idxはezmlm-idx-0.40になっているので
これは古い情報かもしれません。
http://ezmlm.org/などから、ezmlm.org
FTP siteを辿ることでダウンロードできると思います。
例えば、
http://cr.yp.to/software/ezmlm-0.53.tar.gz
http://gd.tuwien.ac.at/infosys/mail/qmail/ezmlm-patches/ezmlm-idx-0.40.tar.gz
などが生きているようです。)
/usr/local/src/以下に上記がダウンロードされているとしましょう。
# cd /usr/local/src/
# tar zxvf ezmlm-0.53.tar.gz
# tar zxvf ezmlm-idx-0.40.tar.gz
# cp ezmlm-idx-0.40/* ezmlm-0.53/
# cd ezmlm-0.53
# patch < idx.patch
# make
# make man
ezmlmの案内するメッセージを日本語に対応させます。
# cp ezmlmrc.jp ezmlmrc
rootになります。
# su -
# make setup
以上でインストールは完了です。
実際にメーリングリストを立ち上げて見ます。
ezmlmではrootだけでなく、ユーザごとにメーリングリストを立ち上げることが可能です。
ここでは、例として/var/qmail/alias以下に設定ファイルを作成する場合、
及び、各ユーザごとのメーリングリストを作成する場合の
二通りの場合について説明することにします。
なお、以下では仮想ドメインとしてqmail.comというドメイン名を使って
説明をしていますが、これは仮想ドメインですので、
ご使用になっているドメインに置き換えて適宜読み替えていただければ幸いです。
[/var/qmail/alias以下に作成する場合]
この場合、メーリングリスト名@qmail.comのような自由な名前の
メーリングリストを作成することが可能です。
メーリングリストを作成するコマンドは以下のとおりです。
# /usr/local/bin/ezmlm/ezmlm-make 設定ファイルの保存先 /var/qmail/alias/.qmail-ML名
ML名 自ドメイン
例えば、
/usr/local/bin/ezmlm/ezmlm-make /var/ezmlm/ezmlm
/var/qmail/alias/.qmail-ezmlm ezmlm qmail.com
のようにすることで、
ezmlm@qmail.comというメーリングリストを作成することが出来ます。
ここで、上記のようにメーリングリストを作成した後、
# chown -R alias /var/ezmlm/ezmlm
のように所有者をaliasにすることを忘れないで下さい。
そうしないとmaillogに
Mar 30 20:48:12 host qmail: 1017488892.883760
starting delivery 1: msg 321152 to local ezmlm@qmail.com
Mar 30 20:49:53 hostqmail: 1017488993.986524 status:
local 1/10 remote 0/20
Mar 30 20:49:53 host qmail: 1017488993.994820
delivery 2: deferral: Unable_to_open _.qmail-ezmlm:_access_denied._(#4.3.0)/
Mar 30 20:49:53 host qmail: 1017488993.994979
status: local 0/10 remote 0/20
のようなディレクトリにアクセスできない旨のログが残り、
メールを配信することが出来ないでしょう。
また、メーリングリストを作成したらそれに参加するメールアドレスを
追加する必要がありますので以下にコマンドを挙げておきます。
対象ディレクトリに登録されているメールアドレスの一覧を見るには
# /usr/local/bin/ezmlm/ezmlm-list 対象ディレクトリ
対象ディレクトリにメールアドレスを新規に追加するには
# /usr/local/bin/ezmlm/ezmlm-sub 対象ディレクトリ メールアドレス
対象ディレクトリからメールアドレスを削除するには
# /usr/local/bin/ezmlm/ezmlm-unsub 対象ディレクトリ メールアドレス
メーリングリストを作成すると、実際には
/var/qmail/alias以下に
.qmail-ezmlm
.qmail-ezmlm-default
.qmail-ezmlm-owner
.qmail-ezmlm-return-default
のような/var/ezmlm/ezmlmへのシンボリックファイルが出来ており、
上記について/var/ezmlm/ezmlm以下で制御をしているようです。
ということはメーリングリストを削除するためには上記を削除すればいいことになります。
(これについてはコマンドがある気もします。
間違いがありましたらご連絡いただければ幸いです。)
詳しくはhttp://www.jp.qmail.org/ezmlm/chart.html等をご覧下さい。
[各ユーザごとのメーリングリストを作成する場合]
各ユーザがメーリングリストを作るときには
userの名前-メーリングリスト名@qmail.comのようなメーリングリストが作成できます。
例としてezmlmというユーザで
ezmlm-ml@qmail.comと
いうメーリングリストを立ち上げてみることにしましょう。
# su - ezmlm
# /usr/local/bin/ezmlm/ezmlm-make ~ezmlm/ml ~ezmlm/.qmail-ml
ezmlm-ml qmail.com
のようにすることで、
ezmlm-ml@qmail.comというメーリングリストを作成することが出来ます。
この場合、ディレクトリmlの所有権を変える必要はありません。
また具体的には上記コマンドで、~ezmlm/以下に
.qmail-ml
.qmail-ml-default
.qmail-ml-owner
.qmail-ml-return-default
の四つのファイルが出来、~ezmlm/ml/以下へのシンボリックになるでしょう。
メーリングリストを解消したい時には上記のファイルを削除すればよいと思います。
次節ではezmlmで運営しているメーリングリストへの
入会・退会方法について述べることにします。