私の運用しているサーバーでは、MTAとしてsendmailではなくqmailを使用しています。
qmailはD.J.Bernstein氏によって作成されたメイル配送エージェント(MTA)です。
qmail * djbdns
by D. J. Bernstein内にあるqmailに関する説明文を以下に引用させていただきます。
qmailは安全確実で信頼できて、高性能で簡潔なメイル配送エージェント(MTA)です。
上記、HPにもあるようにqmailはセキュリティに細心の注意を払って作成されています。
まず、本システム内におけるメールサーバーの設定方針を記述しておきます。
メール管理方針としては
POP、APOPを使用可能とする。
メーリングリストの立ち上げを可能にする。
必要に応じてIMAPも立ち上げられるようにする。(基本的には開放しない)
踏み台にされるのを避けるため、SMTPは基本的に開放しない。
アクセス管理に対するセキュリティを高めるため、inetd経由によるtcpdでの監視ではなく、tcpserver経由でqmailの立ち上げを行う。
プロセスの管理を行うため、daemontoolsで監視する。
状況によっては、virtualdomainによって、各ドメインでのメールサービスを提供する。
などを行っています。
それぞれに必要なソフトウェアとして
qmail-1.03.tar.gz (MTA)
qmail-date-localtime.patch (qmailの時間をlocal
timeにあわせるためのpatch)
checkpw-1.00.tar.gz (APOP対応用)
checkpassword-0.90.tar.gz (POPの時/etc/passwdや/etc/shadowに記述されているパスワードによる認証を行う。)
ezmlm-0.53.tar.gz (メーリングリスト用)
courier-imap-1.3.9.tar.gz (IMAP用)
ucspi-tcp-0.88.tar.gz (=tcpserver(アクセス管理用))
cdb-0.75.tar.gz (tcpserverのアクセスコントロールデータベース作成用)
daemontools-0.76.tar.gz (プロセス管理用)
vpopmail-5.2.1.tar.gz(バーチャルドメイン用)
などが必要です。必要に応じてダウンロードしてください。(バージョンは変更されていくものもあると思います。qmail本体についてはほとんど変化しないと思いますが…。)
(ダウンロード先のリンクがないと不便なことに気づきましたのでそれぞれについてリンクを挙げておきます。
qmail-1.03.tar.gz
qmail-date-localtime.patch
checkpw-1.00.tar.gz
checkpassword-0.90.tar.gz
ezmlm-0.53.tar.gz
courier-imap-1.5.3.tar.gz
ucspi-tcp-0.88.tar.gz
cdb-0.75.tar.gz
daemontools-0.76.tar.gz
vpopmail-5.2.1.tar.gz
)
ダウンロードする場所としては、/usr/local/src/などが良いでしょう。
日経Linux
Linux Q & A
などにUNIX系OSにおけるフォルダ構造についての一般的な規格が記述してあります。
下記に各ディレクトリの役割に関する上記HPからの引用を示しておきます。
/ |
ルート・ディレクトリ |
+-- |
bin |
必須コマンド・バイナリ(cat, chgrp, chmod, chown, cp, date,
ddなど) |
+-- |
boot |
ブート・ローダー関連ファイル |
+-- |
dev |
デバイスファイル |
+-- |
etc |
ホスト固有の設定ファイル(fstab, passwd, exports, networksなど) |
| |
+-- |
X11 |
X Window System用設定ファイル |
| |
+-- |
opt |
追加アプリケーション用設定ファイル |
+-- |
home |
ユーザーのホーム・ディレクトリ |
+-- |
lib |
システムに必須の共有ライブラリとカーネル・モジュール |
| |
+-- |
modules |
ロード可能なカーネル・モジュール |
+-- |
mnt |
一時マウント用マウント・ポイント |
+-- |
opt |
追加アプリケーション・パッケージのインストール先 |
| |
+-- |
パッケージ名 |
|
+-- |
root |
rootユーザー用ホーム・ディレクトリ |
+-- |
sbin |
システム用バイナリ(init, reboot, fdisk, ifconfigなど) |
+-- |
tmp |
一時退避ファイル |
+-- |
usr |
|
| |
+-- |
X11R6 |
X Window System用ファイル |
| |
+-- |
bin |
ユーザー・コマンド |
| |
+-- |
games |
ゲームや教育用バイナリ |
| |
+-- |
include |
インクルード・ファイル |
| |
+-- |
lib |
プログラミング用ライブラリ |
| |
+-- |
local |
ローカル使用 |
| |
+-- |
sbin |
非標準システム・バイナリ |
| |
+-- |
share |
アーキテクチャ依存データ |
| |
+-- |
src |
ソース・コード |
+-- |
var |
(ログなどの)可変データ |
|
+-- |
account |
アカウンティング・ログ |
|
+-- |
cache |
キャッシュ・データ |
|
+-- |
crash |
クラッシュ・ダンプ |
|
+-- |
games |
可変ゲーム・データ |
|
+-- |
lib |
可変な状態情報 |
|
+-- |
lock |
ロック・ファイル |
|
+-- |
log |
ログ・ファイルとディレクトリ |
|
+-- |
mail |
ユーザ用のメール・ボックス |
|
+-- |
opt |
/opt用可変データ |
|
+-- |
run |
実行プロセスの可変データ |
|
+-- |
spool |
スプール・データ |
|
+-- |
tmp |
システム・リブートでも残る一時退避ファイル |
|
+-- |
yp |
Network Information Service(NIS)用データベース |
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図1 FHS2.1で規定するディレクトリ構造
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qmail
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