|
|
静的ルーティングと動的ルーティング 経路制御表(ルーティングテーブル)は、各ルーターがそれぞれに持っており、各ルーターはそれぞれが持つルーティングテーブルに従い、データを転送します。 ルーティングの方法には2通りがあります。 一つは、静的ルーティング(スタティックルーティング)、もう一つは、動的ルーティング(ダイナミックルーティング)です。 静的なルーティングは、ルーターに固定的に経路情報を設定する方法であり、通常、その設定は人間の手によって行なわれます。 設定方法は簡単ですが、経路情報が固定されているためにネットワークに障害が生じた時に、自動的に障害地点を避けて、別ルートを探したりすることが出来ないため、その都度、人間が再度経路表を設定しなおす必要があります。 また、ルーターにつながっているネットワークが非常に多いような場合、ルーティングテーブルをそのつながっているネットワークの数だけ、設定する必要があります。 例えば、ネットワークが100個つながっていれば、100程度の経路情報を設定する必要があることになり、作業数が非常に増えることになります。 一方、動的ルーティングでは、人間が経路制御をするのではなく、ルーター同士で通信を行なわせ、経路情報を自動的に作成させます。ルーターに設定するのは、ルーティングテーブルではなく、ルーティングプロトコルになります。 動的ルーティングには、RIPやOSPF、BGPなどと呼ばれるいくつかのルーティングの方法があり、その複雑さは、取り扱うルーティングプロトコルによって異なります。 動的ルーティングを用いた場合、新しいネットワークが追加されても、自動的にルーティングテーブルが変更されるという利点があります。また、その一方で、経路制御表を常に監視するために、各ネットワーク間にはある程度トラフィックが常時生じることになります。
|
Copyright(C) 2002 - Mitsuharu Matsumoto All rights reserved.