|
博士号とは
| 博士号の取得法
| 博士号を取得する理由
| 博士課程生の収入
| 博士号取得までの進路
| 博士号取得後の進路
| 博士号取得後の進路2(職探し編:大学のポスト)
| 博士号取得後の進路3(学振員の概要とスケジュール)
| 博士号取得後の進路(大学編)
| 課程内卒業の期限
| 博士号審査スケジュール
| 博士審査開始の条件
| 審査開始の締め切り
| 予備公聴会
| 論文の種類
| インパクトファクター(Impact
factor) |
私が博士課程で学んだもの
| 博士号への道のり:私は何者? | 「博士号への道のり」の対象読者
| |
|
博士号の取得法博士号は、具体的には、どのようにすれば取得できるのでしょうか? 小学校から大学(大学院修士も含む)までは、基本的に出席日数とテストの成績によって、卒業できるかどうかが、決まります。 しかし、大学院の博士課程には授業はありません。 代わりに論文という形で如何に実績を残したか、が卒業の条件になります。 博士号は基本的には研究者のための資格だからです。 しかし、ただ、書いて発表したものを論文として認めてしまうと基準がなくなってしまいます。 発表されたものは玉石混交でしょうから、数だけ多くても、まったく価値がないかもしれないからです。 そこで、研究者の世界には、”査読”という制度があります。 ”査読”とは、提出された論文に価値があるのかどうかを、同業者である研究者が審査する制度です。 このように論文を査読する人を査読者(英語ではReviewer)といいます。 研究者は自分の研究テーマにあうと思う雑誌(論文誌)に自分の論文を投稿します。 すると、投稿された論文は、査読者によって査読されます。 そして、少なくとも、査読者が出版の価値がある。と認めたものだけが、晴れて論文として世に出されることになります。 このように出版が認められることを採録(Accept)といいます。 査読では、論文の 新規性 などが問われます。 基本的に新規性がないもの(既に知られている事実)は、発表できません。 また、学術的に信憑性が薄いものも、発表はむずかしくなります。 このように査読者に論文が発表できないと判断されるとその論文は不採録(Reject)になります。 博士課程での卒業資格は、多くの場合、査読を通った論文の数になります。 どんなに学校に来ていても、査読付論文がそろわなければ卒業できません。 逆に、学校にほとんど来なくても、査読付論文がそろえば、卒業できてしまうのです。 ”頭がいい”人、まじめな人が、必ずしも研究者として成功するわけではない。という理由がここにあります。 その後の研究者の実績も、基本的には、この”査読”を通った論文の数で決まります。
|
Copyright(C) 2002 - Mitsuharu Matsumoto All rights reserved.