博士号取得への道のり

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論文の種類

 一口に論文といいますが、多くの場合、博士課程で必要となる論文は”学術論文”に限られます。

 論文には、大きく分けて次のようなものがあります。

 学術論文、原著論文(Journal、Transaction)

 査読があり、学術論文誌で公刊される論文のことです。

 8枚からそれ以上の枚数で書かれることが多いですが、短いものも見かけます。

 一番厳しい論文で、少なくとも博士課程の審査では、この学術論文の数が重要になります。

 (論文の枚数は関係なく、4枚でも20枚でも同じ1つの論文になります。)

 査読は通常2人以上で行われ、査読には、3ヶ月程度から長いもので1年以上かかります。

 雑誌によって、英語であったり、日本語であったりします。

 が、英語で書いておいた方が何かと便利のようです。

 審査結果は、大きく分けて、

 採録(Accepted)

 条件付き採録(Conditionally accepted)

 不採録(Rejected)

 に分かれます。

 条件付き採録の場合、審査員からのコメントにあわせて、再投稿することが許されます。

 もっとも狭義の論文は、この学術論文だけのようです。

 レター論文(Letter)

 2〜4枚程度で書かれる速報性の重視される論文です。

 速報性が重視されるため、査読は学術論文より短くなります。

 また、さらに詳しく研究して原著論文への投稿することも許されます。

 レター論文も、雑誌によって、英語であったり、日本語であったりします。

 レター論文は出したことがないので、実際の査読の時間がどれくらいなのかは不明です。

 国際会議(Refereed International Conference Proceedings)

 査読があり、4枚から6枚程度で書かれる国際会議用の論文です。

 1人から2人での査読があります。国際会議ですので、言語は必ず英語になります。

 開催の時期が決まっているため、多くの場合、条件付き採録はなく、一度で採録か不採録かが決まります。

 査読期間は、大体、1ヶ月から3ヶ月くらいです。

 博士課程の審査の論文のひとつは、国際会議のProceedingsが認められることもあります。

 狭義の論文は、学術論文、レター論文、国際会議のように”査読がある”論文になります。

 研究会論文(Domestic Conference)

 このほかに、研究者がお互いの情報を共有するため、国内でも、さまざまな研究会が開かれています。

 査読は多くの場合、ありません。言語は日本語でも英語でもかまいません。

 たまに、学術論文の募集との併設であることもあります。

 このような学術論文は研究会の開催期限が決まっているので、狙い目だったりします。

 全国大会(Oral Presentation)

 学会が開いている半年、または、1年に一回ほど開いている全国的な会議です。

 1枚から2枚程度で書かれます。

 ある人曰く、全国大会は研究者の広告のための場所なのだそうです。

 どちらかというと、自分の研究をたくさんの人に知ってもらうための場所なのかもしれません。 

 博士論文(Doctoral dissertation、Doctoral thesis)

 博士の学位を取得するための論文です。

 学術論文など、これまでに出した業績を下に、あるひとつのテーマに沿って、自分の研究をまとめます。

 100枚程度が目安とされます。(私は80枚でした。) 

 早稲田大学では、英語でも日本語でもかまいませんが、英語の方が何かとよいと思います。

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