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大和政権の誕生 古墳時代前期の巨大な古墳は、奈良盆地に特に多くみられる。 これは、当時の大和の首長が各地の首長たちよりも強い力を持っていた事を示している。 その有力な大和の首長たちは4世紀前半ころ、その中で最大の勢力を持つ首長を中心にして連合し、大規模な政権を形成したと考えられる。 これが畿内を中心として全国的に勢力を伸ばしてゆく、大和政権である。 その勢力範囲は4世紀末までに九州中部から東北地方南部まで広がった。 また大和政権は朝鮮半島の百済と結び、新羅に侵入して高句麗と戦った。 百済との友好関係はその後も続き、伽耶に勢力を伸ばして、この地を「任那」(みまな)と称した。 5世紀に「倭の五王」が中国(当時は南朝)に働きかけて数々の称号を得ようとした事は、前述した通りである。 大和政権の王は、自らを「大王」(おおきみ)と称した。 5〜6世紀に大和政権の勢力は大きく広がったと見られ、九州南部の「熊襲」(くまそ)や東北地方南部の「蝦夷」(えみし)も、この頃に大和政権の傘下に入っている。 大和政権は各地の首長の反抗をおさえ、発展していった。 6世紀初頭に新羅と組んだ筑紫国造磐井(つくしのくにのみやつこいわい)が起こした反乱(磐井の乱)をやぶった事により、政治組織を強固なものにした大和政権は統一国家として完成した。
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