「一勝九敗」(柳井正)、書評
一勝九敗はファーストリテイリング会長の柳井社長が書いた経営書。
ファーストリテイリングは著者である柳井さんが興したのだと思っていたが、本書によると父親から継いだ衣料販売店を基に大きくしたもののようだ。
タイトルにあるように、経営は成功よりも失敗が多い。
むしろいかに早く失敗をし、そこから、いかに早く修正するか、そして、そのためにいかに致命的な失敗を避けるかが大事ということ。
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一勝九敗
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フリースの爆発的な人気によりその名を全国区に押し上げた「ユニクロ」。このブランドを展開する株式会社ファーストリテイリングの創業者である柳井正が、創業より現在までの歩みをつづった。
マスコミに持ち上げられたり、ブームが去ったあとには一変して叩かれたりした同社に対し、紆余曲折が激しいイメージを持っている人も多いはずだ。確かに本書を読むと、同社には数々の失敗や停滞期があったことがうかがえる。しかし同社の特徴は、失敗を恐れない姿勢にある。失敗から学習し、すばやく方向転換をしていくその経営姿勢は、失敗をそのまま放置したあげく、倒産にいたる大企業とは根本的に異なっている。
成功に関する考え方もユニークだ。「成功するということは、保守的になるということだ。商売というのは、現状があまりうまくいかないときに、『だったら、どうやればうまくいくのか』ということを徹底的に考えるということであり、成功したと思った時点でダメになるのだ」という言葉は、現在も海外進出や新規事業に果敢に取り組んでいる同社の本質をうまく言い表している。
本書には、地方の証券取引所に上場、東証二部上場、そして東証一部上場と会社の状況が変わっていくにつれて、経営の視点を柔軟に変えていった過程も克明に描かれている。会社規模の変化に合わせて社員に求めるスキルや目標が異なっていくのは当然のように思われるが、案外、変化を苦手とする経営者も多いのではないだろうか。机上の経営論ではなく、経営者による生きた事例を参考にしたいビジネスマンや起業家に一読をすすめたい。理路整然とした言い切り型の簡潔な文章であるため、非常に読みやすくまとまっている。(朝倉真弓)
日経BP企画
一勝九敗
著者は父から受け継いだ衣料販売店を、海外を含む500店舗以上の「ユニクロ」チェーンに育て上げた人物だ。時代感覚にマッチした商品を手頃な価格で大量販売する一方、テレビコマーシャルなどを巧みに活用し、新たなブランドイメージを定着させた。本書は柳井正氏自らが成長の軌跡を総括するもの。ブームの追い風が強まる陰で、実は10の施策のうち9が失敗であったことを明かす。同時に、起業家とは失敗にひるまない精神力の持ち主でなければならないことを力説する。
1995年、柳井氏は全国紙の広告で「ユニクロ商品の悪口」を募集した。応募は1万通に及び、ほとんどが品質へのクレームだったと言う。急成長の最中にも自社商品の到達水準を知り、失敗を直視しようとしたのだ。また、スポーツウエアに特化した「スポクロ」の店舗展開を試みたが、本家「ユニクロ」との差別化に窮して撤退した事実などを振り返る。
商売が軌道に乗ると「作れば売れる」が社内の常識となり、「一種の自動販売機状態」に陥ると言う。「市場に踊らされてはならない」という自戒は、一大ブームを創り上げた本人の弁だけに説得力がある。その他「二十三条の経営理念」、自ら信条とする「起業家十戒」「経営者十戒」を披露する。
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