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「apache辞典」(松本光春)、書評本書は、私の書いた本なので、書評ではなく解説という形にさせていただきたいと思います。 本書は、WWWサーバとして現在事実上の標準となっているapacheに関する辞典です。 そのため、本書は読むというよりは、必要に応じて、たまに参照する本になると思います。 コンピュータや学術書などといった専門書、或いは、辞書、辞典を読むとき、いつも思うことがありました。 それは、初めの頃は本で説明されている書かれている説明自体がよく分からないということです。 たとえば、apacheの設定というととても難しいものに思えます。実際、apacheの設定には確かに複雑だと思えることも多いです。 しかし、その難しさの原因は、必ずしもapacheだけの難しさではないように思えるのです。 なぜなら、apacheの設定の難しさは、それに付随して必要となるネットワークやUNIXの知識が原因でもあるからです。 このような観点から、本書は次の三部から構成されています。 一つは、apacheに必要となる用語に関する「基礎用語リファレンス」 また、用途に沿って設定方法を示した「目的引きリファレンス」 さらに詳しい設定を行うときのための「ディレクティブリファレンス」 目的引きリファレンスは、apacheの基本的な設定について学べるようにと意図したものです。 ディレクティブリファレンスによって更に詳細な設定ができるようにと考えています。 さらに、基礎用語リファレンスによって、apache以外が原因となる障壁を少しでもなくせるようにと思っています。 もちろん、本書によってその難しさをすべて取り除くことはできないと思います。 例えば、紙面の都合から、載せたくても載せることのできなかったものも多くありました。 私自身の力不足からうまく記述できていない部分も多数あると思います。 例えば、TCP/IPの知識については、本サイトの中の初心者の為のTCP/IP入門 などを、また、UNIXに関する基本的な知識については拙著「10日でおぼえるRed Hat Linux9 サーバ構築・管理入門教室」や「UNIXユーザーコマンドリファレンス ユーザー便利帳」、あるいは、本サイトの中の「VINE LINUX インストール & 設定メモ」などを参考にしてくだされば幸いです。 また、公式サイトや類書なども適宜参照いただければと思います。 もし可能なら、より分かりやすい辞典になるように今後皆様からの情報を辞典中にフィードバックできればと思っています。 なお、本書は、別の出版社向けに書いていたものの、出版社の都合により出すことができなかった原稿を再校正したものです。 そのため、「10日でおぼえるRed Hat Linux9 サーバ構築・管理入門教室」よりも早く原稿は出来上がっていました。 原稿を本にするというのは大変なことなのだなぁ。と個人的にしみじみ思う一冊です。 今また、形にできてよかったなぁとしみじみ思う一冊でもあります。 なお、本書は2004年9月18日発売予定です。2004年9月5日現在、amazonやイーブックスでの予約が開始されました。 もし、書店で目にし、気がむいたら軽く手にとってみてくだされば幸いです。 無事発売されました。(2004年9月28日追記。)
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