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「いつでも会える」(菊田まりこ)、書評菊田まりこ氏は、絵本デビュー作である本作品で、1999年度ボローニャ児童賞・特別賞を受賞した。 テレビなどのメディアにも取り上げられ、一時期、非常に話題となった絵本である。
主人公は、シロという名のイヌで、飼い主はミキちゃんという女の子。 ミキちゃんはいつでもシロを可愛がってくれて、シロはとても幸せだった。 けれど、今まで可愛がってくれたミキちゃんが、ある日突然いなくなった。 どこ。どこ。どこにいったの?寂しくて、ミキちゃんを探しまわるシロ。 シロというイヌの視点からミキちゃんの死を綴っていく。 直接的に死という言葉を使うのではなく、ミキちゃんがいなくなった寂しさの方を重点を置いている。 そばには、ミキちゃんはいなくなったけれど、思い出の中に、いつでもミキちゃんがいる。 そのメッセージが「いつでも会える」という本書のタイトルへとつながっていくのだ。 よく言われることだが、いい絵本には小説に負けない力がある。 多分、もっと僕らはいい絵本をたくさん読むべきなんだろう。 なお、本書と共に「君のためにできるコト」が同時発売された。
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