「バースデイ」(鈴木光司)、書評
鈴木光司さんの人気小説「リング」シリーズの第四弾。
このシリーズは、映画化もされ、ハリウッドにも渡り(『The Ring』)、貞子という言葉を世の中に浸透させた。
「リング」シリーズは、「リング」「らせん」「ループ」とどれも長編であったが、これは、これらの番外編ともいえる作品で、3つの短編からなっている。
リング、らせん、ループ、どれも読んだのだが、だいぶ昔で、読んだ内容はおぼろげだったので、なんとか、思い出しながら読む。
基本的に、それらを読んでからでないと、まったく意味がわからない小説である。
また、先にこの「バースデイ」や「ループ」を読んでしまうと、「リング」や「らせん」の世界観は台無しになる。
なので、もし読まれる場合には、「リング」や「らせん」の方を、先に、必ず、読んだほうがよい。
実際のところ、実はリングだけを読んだ方が、衝撃としては一番大きいのかもしれない。
リングはすごく面白いので、まずはそちらを読まれた後、判断するのがよいだろう。
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バースデイ
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内容(「BOOK」データベースより)
リングの事件発生からさかのぼること三十年あまり。小劇団・飛翔の新人女優として不思議な美しさを放つひとりの女がいた。山村貞子―。貞子を溺愛する劇団員の遠山は、彼女のこころを掴んだかにみえたが、そこには大きな落とし穴があった…リング事件ファイル0ともいうべき「レモンハート」、シリーズ中最も清楚な女性・高野舞の秘密を描いた「空に浮かぶ棺」、『ループ』以降の礼子の意外な姿を追う「ハッピー・バースデイ」。"誕生"をモチーフに三部作以上の恐怖と感動を凝縮した、シリーズを結ぶ完結編。
内容(「MARC」データベースより)
誕生という奇跡と暗黒を前にもだえ、うち震える、「リング」貞子、「らせん」舞、「ループ」礼子の三人の女たち。1999年、鈴木光司発、ハリウッド的ストーリー炸裂の「リング・ワールド」ここに完結。
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