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「ふたり」(赤川次郎)赤川次郎 氏は、多くのミステリーを書いているミステリー作家なのだと思っていた。だが、実際に調べてみると思いのほかそれ以外の本も多いようだ。この本もその一つである。 優等生の姉、千津子とマイペースな妹、実加。その優秀な姉の交通事故から物語が急展開する。姉の死によって幸せだったはずの家族の中は火が消えたように静まり返ってしまう。 ある日、ひょんなことから実加の死んだはずの姉が、実加に話し掛けてくる。その日から始まる死んだはずの姉との奇妙な共同生活が物語の主軸を占めていく。 姉の存在に気づいて後も、様々に起こる小説中の出来事。小説中に起こるそれら出来事を通して、実加が中学生から高校生へと成長していく様子を描いている。 筆致も軽く、内容も分かりやすい。非常に読みやすい小説だと言えるだろう。 この本を原作として、一色紗英と奥菜恵のキャストでドラマも放映されたはずである。私自身は見たことはないのだが、内容は微妙に変わっているようだ。
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