「平面いぬ」(乙一)、書評
平面いぬは、表題作のほか、石ノ目など4編を含む短編小説。
平面いぬは、彫り物である犬が動くという意味で人面疽を髣髴とさせ、
石ノ目は、まさに、そのまま妖怪である。
はじめは、想像上の人物で主人公の二人にだけしか見ることができず、
BLUEは、ある布を使って作られた、ぬいぐるみが、命を宿す。
物語自体の主題として、それは材料でしかないのだけれど、本を通して”妖しのもの”をテーマした本という印象を受けた。
例えば、「きみにしか聞こえない」もそうだけれど、乙一さんは非日常的なものを小説に取り上げ、それを小説の道具として使うのがすごくうまいと思う。
また、その非日常的なもの自体を、小説の主体とする技法も結構よく使われている。
それは、乙一さんの小説全体に感じられる「客観視」の感覚と強くリンクしているように思えるのだけれど・・・。
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平面いぬ
(文庫)
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出版社/著者からの内容紹介
わたしは腕に犬を飼っている――。ひょんなことから居着いてしまった「平面いぬ」ポッキーと少女の不思議な生活。天才・乙一のファンタジー・ホラー傑作集。『石ノ目』改題。
(解説・定金伸治)
内容(「BOOK」データベースより)
「わたしは腕に犬を飼っている―」ちょっとした気まぐれから、謎の中国人彫師に彫ってもらった犬の刺青。「ポッキー」と名づけたその刺青がある日突然、動き出し…。肌に棲む犬と少女の不思議な共同生活を描く表題作ほか、その目を見た者を、石に変えてしまうという魔物の伝承を巡る怪異譚「石ノ目」など、天才・乙一のファンタジー・ホラー四編を収録する傑作短編集。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
乙一
’78年福岡生まれ。17歳の時、「夏と花火と私の死体」で第6回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞し、デビュー。ファンタジー・ホラー小説界の若き俊英として活躍中
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