「新教養としてのパソコン入門 コンピュータのきもち」(山形浩生)、書評
山形浩生氏は著者として、或いは翻訳者としてよく知られたもの書きであり、ネット上では「プロジェクト杉田玄白」を立ち上げるなど、精力的にご活躍なさっている人の一人だ。
特にコンピュータ関連文書の翻訳としては歴史的に非常に有名なものもたくさん翻訳なさっていて、例えば、「伽藍とバザール」やら、「ハロウィーン文書」などの翻訳をなさっていることは有名である。
「プロジェクト杉田玄白」は、左記、Webページからそのまま引用すれば「いろんな文章を勝手に翻訳して公開しちゃうプロジェクト」なわけだが、本書の番外編にある著作権の項を読むと、著作権に関する氏の考え方が分かって興味深い。
本書は、例えば、どうやったらコンピュータがうまく使えるかというようないわゆるHOWTO本ではない。
そうではなくて、例えば、コンピュータが時々初心者にとって分かりにくいのは、なんでなんだろう。とか、
がりがり動いているコンピュータは実際にはどういうことをやっているのか。とか、
そういう、コンピュータ側の事情というのを初心者に分かるように説明したいという願いの下に書かれた本だ。と思う。
氏もAmazonへのコメントで述べているように、荘子の「胡蝶の夢」やら、メタリカやら、ボルボックスやら、話が所々飛びながら、コンピュータの気持ちをわかりやすく伝えようとした、なかなか面白い本である。
コンピュータの作られ方というか、その背景をざっくりとでも知りたい。
でも、肩に力を入れることなく軽く読める読み物として読んでみたい。
そんな人が読むとちょうど良い本ではないかと個人的に思う次第である。
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新教養としてのパソコン入門
コンピュータのきもち
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Amazon.co.jp 「コンピュータというのは、とってもおもしろいマシンだ。こっちの言うことを、きくようできかない。きかないようでいてきいてくれる。それはある意味で、自分のことばや考えのいたらなさを教えてくれるものでもある。そして単純な発想の積み重ねで、まったく想像もしなかったようなことができちゃう」
本書は、著者・訳者として大活躍の山形浩生による、コンピュータへの愛情あふれるエッセイである。著者がまだ8ビットのコンピュータをいじっていた数十年前から現在までの歴史をたどり、どうしてコンピュータが「こんなにめんどうでわかりにくいのか」を、豊富なエピソードとともに書きつづっている。
書類をプリントアウトするときに「打ち出す」と表現してみたり、紙のコピーを「焼く」と表現してみたり、考えてみれば、コンピュータの世界には不思議なことがいっぱいある。著者はそんなささいなことも見逃さず、各話題にまつわるエピソードを引きながら、コンピュータの思想を語っているのである。見出しだけを見ても、「コンピュータだって、痛いかもしれない」「Unix系の人はなぜいばってるのか」など、好奇心をそそる内容がめじろ押しである。
本書の最後で著者は「コンピュータは、あなたに自由をもたらすための道具なのだ」と語っている。コンピュータのきもちを理解し、その能力を引き出すことで、人は本当の自由を手に入れられる。それこそが、「コンピュータのきもち」に応えることであり、今のわれわれに求められていることなのだろう。(土井英司)
内容(「MARC」データベースより) いつもびくびくしながらパソコンを使っている。メールやワープロは使っているけれど、表面的なことしかわからない。とにかく、なんとなくパソコンに納得がいかない…。コンピュータの根本を知って、こんな疑問を解決する本。
出版社からのコメント これまでにない 贅沢なコンピュータ入門書 ソフトの使い方が覚えられない。メールやワープロは使っているけれど、表面的なことしかわからない。トラブルが起こるともうお手上げ。とにかく、なんとなくパソコンに納得がいかない。
これらはすべて「コンピュータのきもち」がわかれば解決できる、はずです。
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