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「ごたごた気流」(星新一)、書評星新一氏は、日本の文学界にショートショートという分野を確立したSF作家である。平成9年(1997年)12月30日、71歳で逝去された。 氏のショートショートは、ほんの数ページの短い物語の結末に思いもよらぬ結末が用意されており、大変面白い物語が多い。 昭和58年(1983年)にはショートショート1000作品を達成された。 星新一氏というとボッコちゃんなどロボットや科学の話が多いイメージがあるが、実際には星新一氏の取り上げるテーマは多彩である。 例えば、本書でも 家の秩序が家族を支配する"門のある家"。 夢と現実の狭間を描いた"重なった情景"。 など、直接的にロボットなどのショートショートが取り上げられている。 もちろん、科学をベースにした物語も用意されていて、例えば、タイトルになっている"ごたごた気流"などもその一つである。 星新一氏の作品は、他の人がストーリーを述べるとその面白さが失われてしまう気がする。 子供から大人まで、平易に読める面白い作品が満載である。是非、一冊は読まれるとよいだろう。
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