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「紀ノ川」(有吉佐和子)、書評紀ノ川は恍惚の人。複合汚染。などと並ぶ有吉佐和子の代表作。 紀ノ川は、紀伊の国、つまり、今の和歌山県を流れる一級河川である。 この物語は、明治、大正、昭和を生きた女3代の人生を描いた物語。 有吉佐和子という人を僕はこれまで知らなかったのだけれど、ついこの間、恍惚の人という有吉佐和子原作のドラマがテレビでやっており、集中的に読んでみようとおもって読み始めている小説家。 ぜんぜん知らなかったけれど、実はかなり有名なベストセラー作家さんだったらしい。 (今まで知らなくて、恥ずかしい。) ベストセラー作家といっても、軽くてすぐ忘れてしまうような小説を書くのではなく、かなり真っ当でよく書き込まれた小説を書く小説家である印象を受けた。 物語を通して、彼女らの生き方の違いだけでなく、明治、大正、昭和と時代が移り変わっていく雰囲気が良く分かる。 一読の価値のある作家さんだと思う。
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