「近世数学史談」(高木貞治)、書評
高木貞治という名前を初めて聞いたのは確か予備校時代のことだったと思う。
ある講師が大学で数学を学ぶときのバイブルとして、有名な氏の解析概論を挙げたのだ。
そのときから、高木貞治という名前は僕の頭のどこかに引っかかっていた。
高木貞治氏が研究者としてどの程度優れているのか、その開拓分野を僕には理解することは出来ないだろう。
しかし、過去に彗星のように現れた数多の天才数学者達の人生を、同じ数学者である氏の目を通してみることで、彼らの人生を、その浪漫を感じ取ることぐらいはどうにかできる。
本書は、ガウス、ガロア、アーベルなど天才たちの人生を追いながら、18世紀前後からの数学の発展の歴史を綴っていく。
その合間、合間には、彼らの発見した数学的業績に簡単な解説が加わっている。
有名なガウスの正17角形の作図可能性の問題など、一度は見てみたいと思っていた証明なども載っており、数学に多少なりとも興味のある人にとっては面白い本だといえるだろう。
ただ、書かれた時代が時代だけに、言い回しが少し古めかしいことを付け加えておく。
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近世数学史談
近世数学史談
数学雑談
解析概論
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内容(「BOOK」データベースより) 世界的数学者、類体論の高木貞治(1875‐1960)が独特の語り口で、ガウス、アーベル、ガロアらの発見を語る。巨人たちを輩出した近世数学の勃興期―フランス革命後19世紀前半までの数学史を論じて数多くの数学少年の夢を育てた本書は、そのロマンティックな時代の空気までも伝えて読む者を倦ませない。
内容(「BOOK」データベースより) わが国数学界の第一人者であった故高木貞治博士が、近世における数学発展の歴史を現代に再現した『近世数学史談』および、当時の数学の諸問題を興味深く語った『数学雑談』。日本の数学界の遺産として次世代へ残したい2冊を合本した復刻版。
内容(「MARC」データベースより) わが国数学界の第一人者であった著者が、近世における数学発展の歴史を現代に再現した「近世数学史談」および、当時の数学の諸問題を興味深く語った「数学雑談」。日本の数学界の遺産である2冊を合本した復刻版。
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