「見張り塔からずっと」(重松清)、書評
本書は、「舞姫通信」や「隣人」等の著書で知られる重松清さんの短編集である。
しかし、本書には、「見張り塔からずっと」というタイトルの物語はない。
「見張り塔からずっと」というタイトルには、書きたいもの。がある作家ではなく、フリーライターとして小節を書こうという。ゴーストライターとして自分を消しながら100冊以上の本を出してきた著者だからこその気概がこめられている。
フリーライターとして、文章を書くことだけがうまくなった人間が、平凡な人間を描いた小説を書く。
そうすることで、自己表出ではなく、自己隠蔽のための小説が書けるのではないかと著者は言う。
他の全ての著書も「見張り塔からずっと」というタイトルでかまわないのだと。
確かに他の著書もそれに通じる姿勢で書かれている気がする。
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見張り塔からずっと
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出版社/著者からの内容紹介
発展の夢を断たれたニュータウンの住人たちの鬱屈と歪んだ復讐『カラス』。息子を亡くした夫婦の哀しみと苦悩『扉を開けて』。誰にもまともに扱ってもらえない若妻の決断『陽だまりの猫』。それぞれの家族の終焉。
内容(「BOOK」データベースより)
発展の望みを絶たれ、憂鬱なムードの漂うニュータウンに暮らす一家がいる。1歳の息子を突然失い、空虚を抱える夫婦がいる。18歳で結婚したが、夫にも義母にもまともに扱ってもらえない若妻がいる…。3組の家族、ひとりひとりの理想が、現実に浸食される。だが、どんなにそれが重くとも、目をそらさずに生きる、僕たちの物語―。「カラス」「扉を開けて」「陽だまりの猫」。
内容(「MARC」データベースより)
発展の夢を断たれた住宅地ツインヒルズ・ニュータウンの住人達の歪んだ復讐を描く「カラス」。妻として母親として扱ってもらえない若妻の決断「陽だまりの猫」など3篇を収録。三家族それぞれの終焉。
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