|
|
|
「妄想銀行」(星新一)、書評日本推理作家協会賞は、1948年、江戸川乱歩氏が作った日本探偵作家倶楽部の流れを組む非常に古い文学賞である。その名称も倶楽部の歴史的発展に伴い 探偵作家クラブ賞 第01回(1948年)〜 第07回(1954年) 日本探偵作家クラブ賞 第08回(1955年)〜 第15回(1962年) 日本推理作家協会賞 第16回(1963年)〜 のように変わってきている。第一回受賞の横溝正史氏に始まり、松本清張氏や宮部みゆき氏など、これまでに多くの著名な推理作家がこれを受賞している歴史ある文学賞といえるだろう。 最近では馳星周氏の「鎮魂歌」などが日本推理作家協会賞の受賞作として挙げられる。 本書、妄想銀行は第21回 日本推理作家協会賞受賞作品である。 僕が読んだ妄想銀行は日本推理作家協会賞受賞作の全集でいかにも星新一氏らしい作品ばかりが並んでいる。斬新なアイディア、意表をついた結末。短編小説が持つべき特性を十二分に持った作品集。 今までに読んだショートショートと重なっておらず、かなり楽しめた。 いわゆる星新一氏のショートショートを読まれたい方にお勧めの一冊である。
|
Copyright(C) 2002 - Mitsuharu Matsumoto All rights reserved.