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「泣いた赤おに」(浜田廣介)、書評「泣いた赤おに」は、子供の頃、国語か道徳の本でも読んだ物語。 昔、教科書をもらったばっかりのときに、まずは、国語と道徳の本を読むのが好きだった。 検定教科書はやっぱり伊達に検定されているわけではなく、いい作品が載っている。 (授業を増やしてほしい。とはまったく思わなかったけれど、教科書に載せる内容は増やしてほしいと思っていた。) その中でも、印象に残っている物語のひとつ。 また、灰谷健次郎の「天の瞳」でも取り上げられるなど、その後も、間接的に、度々出会う物語である。 人間と友達になりたい。赤おには、しかし、その姿のためになかなか人間と仲良くなれない。 そこで、青おにが悪い鬼を、赤おにがよい鬼を演ずることで、人間と仲良くなる、きっかけを得る。 結果として、赤鬼は人間と仲良くなるが、青鬼はぱったりと赤鬼を訪れなくなる。 気になった赤鬼が、青鬼を尋ねると、後には赤鬼に宛てられた一通の手紙が残されていた。 友達って何だろう。ということを短い文章の中で鋭くえぐった物語。なかなか、深い話である 読んだことがない人は、一度は読むと、なかなか考えさせられるはず。 なお、浜田広介の童話は「ひろすけ童話」と呼ばれているらしい。
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