|
|
「何がなんでも作家になりたい」(鈴木輝一郎)、書評鈴木輝一郎氏は第47回日本推理作家協会賞を受賞。罪と罠へのアドレスなどの推理小説やたくさんの歴史小説を執筆なさっている多作な小説家である。(歴史小説の方は、現時点ではまだ読んでいないのだが…、) 本書中にも記述しているが氏は小説家鈴木輝一郎は締切厳守というホームページを作成していて、その中に稿料格安締切厳守という作家の実態について記述したコンテンツをアップしている。 このコンテンツを読むと普段はわからない作家の生活がよくわかり、前から面白いなぁと思っていた。おそらく作家になりたい人にはとても参考になるコンテンツのひとつであろう。 本書は、それと同系統の本で、日々の生活について本になったものである。 いくつか、上記コンテンツとかぶっているものもあるが、小説家の一年から、一日の生活、作家としてデビューするまでの道のりなどが記述されている。 小説家になるまでの収入を確保することの重要性。 新人賞へのローテーションによる投稿方法。 小説化志望者への世間の冷たい目線。 など、経験に裏打ちされた冷静なコメントは、小説家という職業が夢のようなものではないことを教えてくれる。 それでも、書いて書いて書きまくることのできる人が、やがて小説家になっていくのだろう。
|
Copyright(C) 2002 - Mitsuharu Matsumoto All rights reserved.