「夏と花火と私の死体」(乙一)、書評
現在、映画化されているZOOの原作者乙一さんのデビュー作ということで読んでみた作品。
(といっても、ZOOは本も映画も現時点でまだ見ていなくてYahooのニュースで取り上げられていたのを見ただけなのだが・・・)
夏。同級生に殺された、一人の少女の死体をめぐるミステリー。
物語は、殺された「私」自身の視点で語られており、殺人ではなく、死体をどう隠すかということにミステリィとしての主眼が置かれている。
殺された私の視点で物語が語られるという発想。
殺人や死体というものからもっとも縁遠い二人の兄弟が犯人という難しい設定で、設定にのめりこませる文章力。
兄弟が追い詰められたときの最後のどんでん返し。
完成度はかなり高い。と思う。
今まで知らなかったけれど、もう、10年近く前から活動されている作家であり、本作を発表した当時、乙一さんは17歳。
つまり、高校2年生。
その年齢を、にわかには信じがたい作品である。
なお、本作で、乙一さんは第六回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞を受賞された。
作品としては、タイトルにもなっている「夏と花火と私の死体」と「優子」という2本の短編が収録されている。
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夏と花火と私の死体
(文庫)
夏と花火と私の死体
(単行本)
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出版社/著者からの内容紹介
九歳の夏休み、私は殺されてしまったのです……。少女の死体をめぐる兄妹の暗黒の冒険。斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、天才少年・乙一のデビュー作、ついに文庫化。(解説・小野不由美)
内容(「BOOK」データベースより)
九歳の夏休み、少女は殺された。あまりに無邪気な殺人者によって、あっけなく―。こうして、ひとつの死体をめぐる、幼い兄妹の悪夢のような四日間の冒険が始まった。次々に訪れる危機。彼らは大人たちの追及から逃れることができるのか?死体をどこへ隠せばいいのか?恐るべき子供たちを描き、斬新な語り口でホラー界を驚愕させた、早熟な才能・乙一のデビュー作、文庫化なる。第六回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞受賞作。
内容(「MARC」データベースより)
村の森の奥にある一本の木。いつものように木に登っていたわたしは、枝から落ちて…そして死体となった。異色ホラー小説。ジャンプ小説ノンフィクション大賞受賞作。
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