「錯覚の科学」(クリストファー・チャブリス、ダニエル・シモンズ)、書評
錯覚の科学は、心理学者である二人の筆者の記した錯覚の科学に関する書籍。
二人は「見えないゴリラ」の実験について2004年イグ・ノーベル賞を受賞した。
人間の錯覚の問題は最近興味があり、心理学でどういう研究がなされているのかを調べたくて読んだ一冊。
彼ら自身の実験であるゴリラの実験が一番面白いであろうか。
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錯覚の科学
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内容紹介
★最先端科学実験が明らかにした衝撃の事実
あなたの「記憶」は、「思い込み」と「錯覚」でできている――12年前、著者たちはハーバード大学の学生を集めてある実験を行った。バスケの試合のビデオを被験者に見せ、片方のチームがパスを通した回数を数えさせるというもの。ごく簡単な実験に見えるが、じつは仕掛けがあった。試合中、ゴリラの着ぐるみを着た学生がコートに乱入し、カメラに向かって胸を叩くポーズまでしてみせたのだ。ところが、被験者の約半分はゴリラにまったく気づかなかった。そればかりか、実験後に同じ映像を被験者に見せると、「ビデオがすり替えられた」と実験者を批判する者まであらわれたという。
この実験は、ヒトの注意力がいかにあてにならないかを示してみせた。これを著者は「注意力の錯覚」と呼ぶ。実験結果は認知科学の学術専門誌『Perception』に掲載されて反響を呼び、現在も多数の論文に引用されている。
クリストファー・チャブリス&ダニエル・シモンズ著の「錯覚の科学 あなたの脳が大ウソをつく」では、この他に「記憶の錯覚」「理解の錯覚」「自信の錯覚」「理由の錯覚」「隠れた才能の錯覚」という合計6つの心理的錯覚が紹介され、具体的な事件、実験から、人間の認知のメカニズムの陥穽が明らかにされる。
「記憶の錯覚」とは、他人の印象深い体験談を別の人に話しているうち、あたかも自分が体験したことのように思いこんでしまうケース。たとえばヒラリー・クリントンは08年大統領選の時、「ボスニア紛争の際、ヘリで着陸した途端、狙撃兵の銃火を浴びた」という体験談を披露した。だが、ワシントンポストが実際の着陸映像を検証すると、ヒラリーは観衆に手を振りながら安全にホテルまで移動していた。「ウソつき」と指弾されたヒラリーは、一挙に劣勢となった。
じつは人間は過去の体験を思い出すとき、その体験をリプレイしながら記憶を取り出している。このメカニズムのため、他人の印象深い体験談を思い出すときも、同じプロセスを経て記憶が再生されてしまう。その過程でミスが生じ、あたかも自分の体験であるかのように思い込んでしまうのである。ウソをついたのはヒラリーではなく、ヒラリーの記憶なのである。
ほかにも、レイプ事件の被害者が全く別人を“犯人”と特定したために起きた冤罪事件や、「モーツァルトを聞くと頭が良くなる」という錯覚を暴く実験など、興味深いケースが豊富に盛り込まれている。
徹底的なデータ収集と科学的分析を旨とし、しかも難解な表現は一切なくわかりやすい本です。
内容(「BOOK」データベースより)
サブリミナル効果などというものは存在しない。いくらモーツァルトを聴いても、あなたの頭は良くならない。レイプ被害者は、なぜ別人を監獄送りにしたのか?脳トレを続けても、ボケは防止できない。「えひめ丸」を沈没させた潜水艦の艦長は、目では船が見えていたのに、脳が船を見ていなかった。徹底的な追試実験が、脳科学の通説を覆す。
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