「さみしさの周波数」(乙一)、書評
乙一さんの物語は、世間的には、2通りに分けられていて、
惨殺やら、首切りやら、ばらばら死体やらを扱ういわゆる黒乙一。と呼ばれる物語と、
切なさややさしさを扱い、淡い気持ちの揺れ動きを描く白乙一と呼ばれる物語がある。
この物語は、いわゆる切ない系の物語。
首切りやら、ばらばら死体やら、土に埋める死体やらは、出てこない。
黒乙一でも白乙一でも、乙一さんの物語は、死を扱うことがとても多い。
それが、乙一さん自身の”死”への興味からくるものかどうかはわからないのだけれど、二つの系統の物語では、小説の道具としての死の扱い方が違っている印象がある。
黒乙一系の物語の場合、何度も書いているけれど、死をただの事象として捕らえているけれど、
白乙一系の物語の場合、死をそれ以外の出来事を引き立たせるための道具として利用している印象なのだ。
しかし、乙一さんが持つ”死”のイメージには、なにか、共通するイメージがある。
それが何なのか、を具体的に言葉にすることはできないのだけれど・・・。
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さみしさの周波数
(文庫)
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出版社/著者からの内容紹介
決して恋ではない。この想いは、なに?
「おまえら、いつか結婚するぜ」――未来を「予報」されてしまった僕と彼女は、それきり視線を合わせられなくなった。そして数年後、再会した僕らは?胸にしみる乙一流ファンタジー!
内容(「BOOK」データベースより)
「お前ら、いつか結婚するぜ」そんな未来を予言されたのは小学生のころ。それきり僕は彼女と眼を合わせることができなくなった。しかし、やりたいことが見つからず、高校を出ても迷走するばかりの僕にとって、彼女を思う時間だけが灯火になった…“未来予報”。ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう“手を握る泥棒の物語”。他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。
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