「サロメの乳母の話」(塩野七生)、書評
サロメの乳母の話は、ユダ、イエス、皇帝ネロなどの人物をその近辺にいた人(あるいはいたと想像されている人)の視点から描いた短編集。
歴史小説の書き方として、ある人を主人公に据え、その人の視点と感情を交えながら、一人称で語っていく書き方と、特定の人物に焦点をあてることなく、事実を描くことで歴史を浮き出させるタイプの書き方があると思う。
本作はこのうち前者の書き方を採用しているが、塩野さんの作品の面白さは、どちらかというと後者の書き方の方によく現れる気がする。
他の作品に比べると、ぐいぐい引きこまれるという感じではない印象。
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サロメの乳母の話
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内容(「BOOK」データベースより)
ホメロスが謳うオデュッセウスの漂流譚はでっちあげだ!と糾弾する妻ペネロペ。不器用で世渡りが下手な夫を嘆くダンテの妻。サロメの乳母、キリストの弟、聖フランチェスコの母、ブルータスの師、カリグラ帝の馬…歴史上の有名人の身近にいた無名の人々が、通説とはまったく違った視点から語る英雄・偉人たちの裏側。「ローマ人の物語」の作者が想像力豊かに描く短編小説集。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
塩野 七生
1937年7月7日、東京生れ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。’68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。’82 年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。’83年、菊池寛賞。’92年より、ローマ帝国興亡の一千年を描く「ローマ人の物語」にとりくむ。’93 年、『ローマ人の物語1』により新潮学芸賞。’99年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労賞を授与される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです
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