新ネットワーク思考
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「新ネットワーク思考」(アルバート ラズロ バラバシ)、書評

 新ネットワーク思考。そのきわめて地味なタイトルと裏腹に、かなり面白かった一冊である。

 本書は、構造物理学者であるアルバート ラズロ バラバシ氏が、自身の研究も含めた近年のネットワーク理論に関する現状を、専門でない人間にもわかるように具体的な例をあげながら説明した科学読み物である。

 従って、本書で取り上げている話題は全てネットワークに関する話題である。

 が、実際確かにネットワークの話題なのだが、結果的にこの本で取り上げられているテーマは、経済から生物、インターネットから人間関係、ウィルスの感染経路までありとあらゆる分野が含まれている。

 例えば、以下に本書で取り上げられているテーマの一部を取り上げてみる。

ランダムな宇宙 六次の隔たり 小さな世界 ハブとコネクター 80対20の法則 金持ちはもっと金持ちに アインシュタインの遺産 アキレス腱 ウイルスと流行 目覚めつつあるインターネット 断片化するウェブ 生命の地図 ネットワーク経済 クモのいないクモの巣

 僕自身は、六次の隔たりについて知りたくて、本書を読んだのだが、その他のテーマも興味を抱かせるに十分の内容を秘めていた。

 それら全く違う分野のものが、ネットワークをキーとしてつながっていく様子には一種の快感を覚える。

 NatureやらScienceやらの出典が多数書いてあるので原論文にも当たってみたいと強く思った一冊であった。

新ネットワーク思考

新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く

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出版社/著者からの内容紹介 原書の「LINKED: The New Science of Networks」 は、全米の科学界、ビジネス界で話題の書となり、著者のアルバート=ラズロ・バラバシもニューヨークタイムズをはじめとする各マスコミに登場した。

Amazon.co.jp 最新ネットワーク理論が自然界、ビジネス界、医学界、人間界に及ぼす影響をはじめて詳説した、衝撃の1冊。 1980年代、ジェイムズ・グリックの『Chaos』(邦題『カオス―新しい科学をつくる』)が、初めて「複雑系」という概念を世に紹介し、大きな話題をさらった。それに匹敵するのが、アルバート・ラズロ・バラバシによる本書である。これは、科学界の次の主役がまぎれもなく「ネットワーク理論」であることを実証した1冊だ。

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