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「失踪HOLIDAY」(乙一)、書評最近、Yahooのニュースを見ていたら、映画「ZOO」が劇場とインターネットで同時公開されるというニュースが流れていた。 Yahooによると、その「ZOO」の作者が、本作の作者の乙一らしい。 で、気になったので、どんな本を書いているのだろうと、読んでみた作品。 本書は、表題である「失踪HOLIDAY」と「しあわせは子猫のかたち」の2作を収録。 失踪HOLIDAYの主人公は、14歳。裕福な家庭で過ごす中学生の女の子。 連れ子で、しかも、母が死んでしまうという逆境の中で、自分の居所がない彼女は、継母との県下をきっかけにして自作自演の誘拐を計画する。 女の子の視点で書かれる記述は軽妙だし、最後に、きちんとどんでんがえしも用意されていて、なかなかにおもしろい。 まったく何も疑わずに読んでいたので、読後は、あっ、やられたな。という感じだった。 「しあわせは子猫のかたち」は、他人と関わることの苦手な大学生と、幽霊との心のふれあいを描いた短編。 しかし、こちらも、幽霊との心のふれあいを描きながら、同時にある事件の謎解きにもなっている。 筆者である乙一さんは、1978年生まれ。自分と同い年である。なんてことだ。 どうやら、乙一さんは、17歳でデビューしているらしい。なんてことだ。 今は、トルコ日記。という旅行記をWeb上で公開されているようだ。 共著者の松原真琴さんは、1980年生まれ。うーん、なんてことだ。
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