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「その日の前に」(重松清)、書評もうずいぶん昔から、割と死を意識しながら生きている。 近いうちに死にたい。などと思ったことは全くないけれど、近いうちに死を迎えるとしても、今と同じように過ごすだろうかということはときどきふと考える。 基本的に男は30歳から。だと思っているので、もう終わりどころか、まだ始まってもいない。と思うのだけれど、実際のところ、始まりを迎える前に終わりを迎える可能性もなくはない。 その日を事前に知ることができるにせよ、できないにせよ、”その日”は、いずれ、確実に来る。もし、数ヶ月後、死ぬとして、今と同じように生きるのだろうか。 たとえば、そういうこと。を僕はときどき思うのだ。 その日の前に。にある物語は、例えば、そんな死の話である。
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