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「スバラ式世界」(原田宗典)、書評原田宗典さんは、早稲田大学の演劇科からコピーライターのアシスタントを経て、「おまえと暮らせない」で第八回すばる文学賞に入選。 その後、作家活動に入られた小説家である。 が、原田宗典さんの作品でおもしろいのは、小説よりもエッセイである。 (本人にとってはとても不本意らしいのだが。) 大学の2年の頃、初めて原田さんのエッセイを読んで、一時期はまっていた。 最近、たまにはくだらない本も読みたいなぁ。と思って久しぶりに読んでみた一冊である。 読み返してみて思う。やっぱり、とってもくだらない。 ちぇっ。とか、ダバダダバダー。などの、原田さんがよくエッセイに使う口癖。 繰り返しと強調、自虐と自意識過剰による畳み掛けるような笑い。 それらが渾然一体となって電車の中で、思わず、ぷっと吹き出してしまう。 原田宗典さんのエッセイの多くはそんな独特の世界のある、素敵にくだらないエッセイなのだ。
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