「だまされないために、わたしは経済を学んだ」(村上龍)、書評
本書は、村上龍氏が主催しているメールマガジン、JMMを一冊の本にまとめたもの。
以前書評を書いた「マクロ・日本経済からミクロ・あなた自身へ」はこの本の続編である。
1999年から2000年にかけての20世紀最後のエッセイで、その時期ならではの話題も多い。
サラリーマンにはなれないといわれ続け、24歳でミリオンセラーを書き、云々、などの個人的な話も盛り込まれており、小説家の生の生活が見られて結構おもしろい。
が、続編の「マクロからミクロへ」の方が経済エッセイとしてはおもしろかった印象。
きっと時間をかけるにしたがって村上龍氏自身が経済の知識をつけているためなのだろう。
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だまされないために、わたしは経済を学んだ
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JMM(Japan Mail Media)という「日本経済の回復」をメインテーマとするメールマガジンがある。おもなコンテンツは、村上龍が質問を投げ、それに対して金融や経済の専門家が答えるというQ&Aである。その専門家の多くは、彼が小説『希望の国のエクソダス』執筆のための取材を通じて知り合ったという。本書は、その質問に村上龍が添えたエッセイのうち、1999年3月から2000年12月までの分を加筆修正して1冊にまとめたものである。
JMMは文章が長く、メールマガジンという媒体のままで読むにはやや困難をともなう。しかし、そのコンテンツは、金融、経済界の第一線で活躍中の専門家たちの現場感覚と深い思考に基づいた、非常に質の高いものである。そのため、これまでにもJMMを素材にさまざまな書籍や番組が作られてきた。本書は、それらの中でも最も取り組みやすい部類に属する。それは、話し言葉のインパクトと書き言葉の論理性をあわせもつことができる、メールマガジン独特の文体によるところも大きい。
難点としては、「投げかける質問に添えたエッセイ」のみを集めた本であるため、「今後、日本に最適で、かつ達成可能な経済成長率というのはどのくらいなのでしょうか」といった、その後の展開が楽しみな問いかけに関しても意見、論争の部分は掲載されておらず、歯がゆい思いをすることがある点が挙げられる。(加島有理)
内容(「MARC」データベースより)
共同体幻想が崩壊し、「個」の時代に突入した日本で、われわれはいかにサバイバルすればよいのか。「変化」の時代に「希望」を求めて縦横無尽に語り尽くす知的エッセイ。メールマガジン『JMM』連載に加筆。
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