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「棚から哲学」(土屋賢二)、書評棚から哲学は、週刊文春に連載された土屋氏の同名のエッセイをまとめたもの。 土屋さんのエッセイの基本的な面白さは、ロジックの矛盾やナンセンスの繰り返しにある。 例えば、 本書に収めた六十八篇は、これまでの連載の中からとくに出来のいいものを厳選したものだ。 出来のいいものだけでは分量が足りないため、出来の悪いものを六十七篇ほどまぜてある。 とか、 今回で連載が百回目を迎えた。当初は百回もつか、もたないか、だと思っていたが、その通りの結果になった。 のような文章の繰り返しである。 このナンセンスというのは、ユーモア。というものを表現するためのひとつの手法であるのだけれど、他のユーモアエッセイもこの手法にのっとっているのだろうか。 土屋さんの本を読むまでそれを意識したことがなかったので、他の本でもちょっと注意して読んでみたい。 そうそう、土屋さんの本は基本的になかなか面白いのでお勧めである。 ちなみに、特につながりはないので、どれから読んでもほぼ同じだ。
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