「罪と罠へのアドレス」(鈴木輝一郎)、書評
鈴木輝一郎氏は、小説家鈴木輝一郎は締切厳守というホームページを作成していて、氏のことを僕はそのホームページで知った。
ホームページを読んでいる限り、氏は書くスピードがとても早く、小説のジャンルもミステリーものから歴史物までさまざまであるようだ。
本書は、、最初に犯人がわかっていて、その犯人を話の流れの中でおいつめていくという刑事コロンボや古畑任三郎のような話の流れになっている。このような構成のミステリを、一般に倒叙ミステリというらしい。
また、本書は、メールの自動送信や掲示板、ホームページや成りすましなどがトリックにふんだんに取り入れられているインターネット関連ミステリーでもある。その特徴を生かして、本書で記述される事件は必ずしも殺人だけではなく、成りすましによるだましだったり、ストーキングだったりする。
コロンボ役としては木津俊一という村山元首相によく似た刑事が用意されていて、彼が本書を通じて全ての話に登場する。
彼は、おしゃべりで、ふけて見える57歳のおじさんである。とぼけた感じが、なんとなくコロンボによく似ているかもしれない。
僕はミステリをあまり読まないのだが、倒錯ミステリというのは結構好きで、古畑任三郎なんかも本で読んだ。
かなり面白くて一気に読めてしまったので、ぜひ他の作品も呼んでみることにしたい。
ちなみに、量をこなせるというのはそれだけで天才だと僕は昔から思っていて、これだけいろいろなジャンルで本を書ける人はきっとすごい才能があると思う。
|
罪と罠へのアドレス
↑ご購入は、こちらからどうぞ。
内容(「MARC」データベースより)
この網(ネット)から逃れられる犯人なし! Webの知識を駆使して犯行を隠蔽した犯人たち。その過信が落とし穴となり、風采のあがらぬ老刑事・木津に看破される。デジタル倒叙ミステリー。
著者 鈴木輝一郎, 2003/04/21
インターネット関係で統一した倒叙ミステリっす。
倒叙ミステリってのは、『刑事コロンボ』や『古畑任三郎』のように、『先に犯罪がおこなわれて、それを探偵によって追い詰められてゆく、というものです。
扱っている犯罪も、殺人、商標法違反、ストーカー規制法違反、不正アクセス防止法違反、保護責任者遺棄幇助、などなど、いろいろ。推理小説は、殺人だけじゃござんせん。
収録作品は下記の通り。括弧内は主人公の職業。
1.みんな見ている(小説家志望者)2.私を追いなさい(女子大生)3.ついてこないで(ネットワークライター)4.なかったことにしてほしい(小説家)5.やりなおせないか(ライトノベル作家)6.残してみたい(ラジオタレント)7.やめないで栓を抜いて(専業主婦)8.一度でいいから(クラシック指揮者)9.誰も悪くない(うばすて屋)
|
|
Amazonは本のオンライン販売で世界的に有名なオンラインショップです。
現在では、書籍だけでなく、CD、DVD、ビデオ、ソフトウェア、TVゲームなども販売しています。
|
|
Boopleは、日販IPSが運営する本のオンラインショップです。
豊富な在庫量を売りにしており、書籍在庫45万点を誇っています。Boople = Book
+ Peopleという名前の通り、書籍に特化して販売を行なっているようです。
|
|
e-BookOffは、古本販売で有名なBookOffのオンラインショップです。
古本屋ですが新書も多く取り扱っており、Amazonで在庫のないものでも扱っていることがあります。より安く書籍を購入なさりたい方には、お役に立つかもしれません。
|