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「自分のための人生」(ウェインダイアー)、書評自分のための人生は、ウェインダイアー博士が記した全世界で数千万部を売り上げている大ベストセラーである。 原題は「Your Erroneous zones」。 これは、著者であるウェインダイアー氏の造語で訳者である渡部昇一氏は、 「erogeous zone」(性感帯)からもじったものではないかと述べている。 (本書の中では、これは錯信帯と訳されている。) 錯信帯とは、"自分が信じているけれど、実際には錯誤している部分"という程度の意味だろうか。 著者であるウェインダイアー氏は、もともと大学にいたのだが、 本書を執筆後、(特に出版の予定があったわけでもないのに) 大学を辞め、その出版に専念したそうである。 例えば、何か出来事があったときに憂鬱になっている自分。 自分は内気だと思い、だから人に話し掛けられないという考え方。 数学が苦手だと自分を責める姿勢。 それらは、全て自分の思い込みであって、自分の可能性を狭めるだけのそんな考え方はそれだけで考えるに値しないというのが、本書の大まかな趣旨である。 何かに失敗したり、良くない出来事が起こったりしたとき、それを反省し次に活かすことはとても重要なことだ。 しかし、その失敗について自分を責めたり、自分には能力がないなどと思うのは全くの筋違いである。 そのことを、本書では繰り返し述べている。 何かに失敗した時、繰り返し読むことで次への一歩を踏み出すための一冊である。(僕自身も何度も読んでいる)
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