「太陽の子」(灰谷健次郎)、書評
「太陽の子」は「兎の眼」に続く
灰谷健次郎 氏の二作目の作品である。
物語は、沖縄出身の両親を持つ神戸生まれのふうちゃんと、両親の経営する
沖縄料理屋てだのふあ(太陽の子)に集まる人々とを中心に展開する。
この物語の主題は、氏が教師生活を終えた後、放浪していた沖縄の実際と、
そこでの生活を通して氏がたどり着いた人のやさしさの意味であると思う。
灰谷健次郎 氏には
あなたの人生がかけがえのないようにあなたの知らない人生もまたかけがえがない。
人を愛するということは知らない人生を知るということだ。
という詩があるが、この物語中にもある場面で氏は、ある登場人物にその台詞を言わせている。
深い哀しみと悲しい過去を抱えながら、それゆえに心優しい人々に囲まれながら、
ふうちゃんが徐々に成長していく様子が、彼女自身の心の動きによって描かれる。
「太陽の子」という題名のイメージとは違い、小説中、実際に起こる事件は重い。
教育問題とともに筆者の課題の一つである、人のやさしさと島の問題について問い掛けている。
文庫
灰谷健次郎の作品
文庫
|
太陽の子(文庫)
灰谷健次郎の作品
兎の眼(文庫)
海の図〈上〉彷徨の海(文庫) 海の図〈下〉波浪の海(文庫)
海の図〈上〉/彷徨の海(単行本)
海の図〈下〉/波浪の海(単行本)
↑ご購入は、こちらからどうぞ。
出版社/著者からの内容紹介 ふうちゃんが六年生になった頃、お父さんが心の病気にかかった。お父さんの病気は、どうやら「沖縄と戦争」に原因があるらしい。なぜ、お父さんの心の中だけ戦争は続くのだろう? 著者渾身の長編小説!
内容(「BOOK」データベースより) ふうちゃんは、神戸生まれの女の子。おとうさんとおかあさんは沖縄出身で、神戸の下町で琉球料理の店「てだのふあ・おきなわ亭」を営んでいる。やさしい常連さんたちに囲まれて明るく育ったふうちゃんだが、六年生になった頃、おとうさんが心の病気で苦しむようになる。おとうさんの病気の原因は何なのか?
(C) Amazon.co.jp
|
|
Amazonは本のオンライン販売で世界的に有名なオンラインショップです。
現在では、書籍だけでなく、CD、DVD、ビデオ、ソフトウェア、TVゲームなども販売しています。
|
|
Boopleは、日販IPSが運営する本のオンラインショップです。
豊富な在庫量を売りにしており、書籍在庫45万点を誇っています。Boople = Book
+ Peopleという名前の通り、書籍に特化して販売を行なっているようです。
|
|
e-BookOffは、古本販売で有名なBookOffのオンラインショップです。
古本屋ですが新書も多く取り扱っており、Amazonで在庫のないものでも扱っていることがあります。より安く書籍を購入なさりたい方には、お役に立つかもしれません。
|