まず、整数を順に2乗していくと隣り合う二つの平方数の差は必ず奇数になることを示す。
つまり、
1^2 2^2 3^2 4^2 5^2 6^2 7^2 8^2 9^2 …
1 4 9 16 25 36 49 64 81
3 5 7 9 11 13 15
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上のようになっている。
(証明)上を見ると、n番目の平方数とn+1番目の平方数との差をanで表すと
an=2n+1
と表されると予想される。これを示そう。
case1)nが奇数の時
n=2m−1(m=1,2,3,4…)と置ける。この時
an=(2m)^2−(2m−1)^2=4m^2−4m^2+4m−1=4m−1=2(2m−1)+1=2n+1
となり、確かに成立。
case2)nが偶数の時
n=2m(m=1,2,3,4…)と置ける。この時
an=(2m+1)^2−(2m)^2=4m^2+4m+1−4m^2=4m+1=2n+1
となり、確かに成立。
以上より、an=2n+1と表せる。
したがって、次のことが言える。
(1)奇数である素数は無限に存在する。
なぜなら、上記の事実から素数は偶数、奇数が変わりばんこに出てくるから。素数が無限に存在することを考えると奇数であるような素数も無限に存在する。
(2)無限に存在する奇数は、どれも皆、ある特定の平方数との和をとることにより別の平方数になる。
これとは別に次のことも頭に入れておく。
(3)奇数の平方数は奇数である。
以上(1)〜(3)を考えると、
(3)から奇数の平方数は奇数であるが、そのような全ての奇数に対して(2)を考えると、それとある特定の平方数との和をとることで別の平方数になることが分かる。
ところが、このような奇数は(1)から無限に存在する。
当にこのような組はピタゴラスの三つ組みになっているので、ピタゴラスの三つ組みは無限に存在する。
言いかえると、(1)を満たすような奇数について、それは全て(2)を満たしているはずだということだ。
((2)は全ての奇数について言えるのだから。)