この問題の本質は次のことに尽きる。
自分と相手を考えたとき、相手から始まったと考えれば、
相手がどんな数字を言っても自分の言った数と相手の言った数の和を
支配することができる。
たとえば、最初の問題を考える。先に必勝法について述べよう。
最初の問題では、200までの数字を消す問題であり、A、Bの消せる数字は最大で10であった。
いま、Aが先手であったとしよう。
Aはまず、1だけ消す。
次にBが言った数に対し、その和が常に11になるように数字を言いつづける。
たとえば、
Bが3といったら、Aは8といい、
Bが5といったら、Aは6という。
こうやって消していけば、199は11で割ると1余る数であるために最後には
必ず1が残り、それを相手が消すことになる。
そのため、この問題は先手必勝となる。
では、A,Bの消せる数字が10までであって199までの数字を消すときはどうであるか。
後手必勝となる。
今、やはり、Aが先手であったとしよう。
この場合、Aが消すことのできる数字は最大で10であるので、Aが最初に数字を消す段階で
消されて残った数を11で割って1余る数にすることができない。
上記と対応付ければBに1だけ消された状況になってしまっていることになる。
その為、Bが上記と同じ作業を行うことによって、最後に必ずAが1を消すことになり、
このゲームは後手必勝になる。
一般化しよう。
今、Nまでの数字に対し、A,Bそれぞれ、最大でmだけ消せるとする。
最後にNを消したものが負け。
この時は
(1) N=1(mod m+1)
ならば後手必勝
(2) N≠1(mod m+1)
ならば先手必勝となる。
なぜなら、
(1)の時
先手がどんな数字をいっても、後手はその数字に対し、足してm+1になるような数を
用意できるからであり、
(2)の時
先手が最初に適当な数(たとえばm1)をいうことでNを
N−m1=1(mod m+1)
にすることができるからである。